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東京に新しいプラットフォームを クライン ダイサム アーキテクツ インタビュー vol.1

クライン ダイサムアーキテクツインタビュー vol.1

建築家が考える、東京ならではのアートフェスティバル。

建築家が考える、東京ならではのアートフェスティバル。

2017.10.06

今月10月16日(月)~22日(日)に表参道ヒルズや渋谷ヒカリエをはじめとした都内各所で開催される「Amazon Fashion Week TOKYO 2018 S/S」。年に2度開催されるファッション・ウィークとは、世界のファッション都市で開催されているファッションの祭典で、ファッション・ショーや展示会で発表される最新コレクションから、次のシーズンのトレンドが生まれています。

Fashion Weekと同会期で開催されるのが「DESIGNART 2017」。世界屈指のミックスカルチャー都市・東京の街全体(表参道・原宿・渋谷・代官山・六本木など)をメイン会場に、世界中からデザイン、アート、ファッション、食、テクノロジーなどを集めて開催される革新的なデザイン&アートフェスティバルです。

今回、「DESIGNART 2017」の発起メンバーであり、話題を呼ぶ様々な建物に携わってきた、建築家ユニット「クライン ダイサム アーキテクツ」のお二人にインタビューすることができました。

街を散歩するように、
デザインやアートを楽しむ(アストリッド・クライン)

街を散歩するように、デザインやアートを楽しむ(アストリッド・クライン)

---- 「DESIGNART」とは、どのようなイベントなのでしょうか?

クライン : 日頃デザインをしていて思うことですが、海外に比べて東京はデザインを見せる場が少ないと感じていました。そんななかで、デザインやアートをひとつの空間に集めて展示するのではなく、街のなかに点在するような形ができたらと思ったのです。街を散歩するように、自分のペースでデザインやアートを楽しめるイベントがあったらいいなぁと。街のなかにはショウウィンドウはたくさんあるので、それらを使った展示に溢れていたらとてもおもしろいと思うのです。

ダイサム : そうですね、もっとリラックスした形がいいなと思います。たとえば、ミラノサローネやストックホルムのデザインイベントなどはよく知られていますがメイン会場は、街の中心から30分ほど離れた場所で開催しています。でも実は、一番おもしろい展示や出会いは街のなかにあったりする。

クライン : 東京は世界中から人々が訪れる街なので、デザインのイベントも街中の建築やスポットを見ながら回れるものがいいと思いました。東京に住んでいる人はもちろんですが、海外から訪れた人にとってもとても嬉しいことだと思います。

ダイサム : 東京には、さまざまなデザインがあるけれど、それを紹介するプラットフォームがないことが残念でした。なので、東京という街を舞台にした新しいデザインショーケースのプラットフォームになれば嬉しいですね。

---- 建築やインテリアのプロジェクトを通して、様々な人と交流しているお二人ですが、仕事をする上で大切にしていることはありますか?

クライン : 常に思うことは、良いクライアントとの出会いが大切だということです。

ダイサム : レシピブックのように決まった方法で物事を進めるのではなく、クライアントやチームと一緒に考えながらプロジェクトを進めていくことで、新しい目印になるような建築が生まれるのだと思います。

クライン : 私たちは、商業施設のデザインも手がけていますが、個人的には仕事が忙しくてショッピングに行く時間を作るのは大変です。今はオンラインでなんでも買える時代です。だからこそ、デザインするときはどのような施設だったら足を運んでもらえるか、自分が行きたくなるのかということを常に考えています。「わかりやすい」「心地よい」など、いつも訪れる人がどう感じるか、お客様の視点に立って建築を考えることが大切ですね。

---- 10月16 日(月)には「DESIGNART」のオープニングイベントのひとつとして、「PechaKucha Night」が表参道ヒルズで開催予定です。表参道という街、表参道ヒルズについての印象を聞かせてください。

クライン : 表参道ヒルズという場所には実は縁があって、2003年に建設中の仮囲いをデザインさせていただきました。"Green Green Screen"という名前で壁面緑化を大きく取り上げたその当時では新しい試みの仮囲いでした。出来上がった表参道ヒルズは、地上3階というヒューマン・スケールの設計と、けやき並木がマッチしてとても素敵でした。

ダイサム : 今の時代はどこに行っても同じ商品が並んでいる大型店が増えたなか、表参道ヒルズは、どのお店もしっかりとセレクトがされていて良い意味でのこじんまりとした密度感があるのがいいですね。スロープに沿ったお店の配置など他ではなかなか見られない空間構成が実現していて、海外の人々にとってはとても興味を惹かれると思います。さまざまな人や物事がクロスオーバーするのは、表参道という場所ならではだと思います。

クライン ダイサム アーキテクツ プロフィール

アストリッド・クラインとマーク・ダイサムによって1991年に東京に設立。建築、インテリア、公共施設といった複数の分野のデザインを手掛けるマルチリンガルオフィス。主な作品に「DAIKANYAMA T-SITE/代官山 蔦屋書店」、「GINZA PLACE」、「OPEN HOUSE Central Embassy」、「Gallery TOTO」などがある。またAmerican Retail Environment Awards、D&AD Awards、World Architecture Festival Awards等を受賞。現在、世界1000以上の都市で開催されている世界規模のプレゼンテーションイベント、「PechaKucha Night」の創始者でもある。

「DESIGNART 2017」オープニングスペシャルイベント

表参道ヒルズがメイン会場のひとつとなり、2017年10月16日(月)~22日(日)まで開催する「Amazon Fashion Week TOKYO 2018 S/S」の関連イベントとして同日程で開催される「DESIGNART 2017」のオープニングスペシャルイベント「PechaKucha Night(ペチャクチャナイト)」を開催。
「PechaKucha Night(ペチャクチャナイト)」は、20枚のスライドを1枚につき20秒ずつプレゼンテーションする東京発、現在世界1000都市以上で開催されるイベントです。今回は、さまざまな分野・世界から8名のプレゼンターの登壇を予定しています。

日程 日程

2017年10月16日(月)

場所 場所

表参道ヒルズ本館 B3F スペース オー

時間 時間

17:00~17:20 Opening Ceremony(オープニングセレモニー)
17:30~19:15 PechaKucha Night(ペチャクチャナイト)
19:15~21:00 Session(セッション)

入場 入場

無料 ※ドリンク&フードチケット:1枚1,000円(税込)(500円×2) 無料※ドリンク&フードチケット:1枚1,000円(税込)(500円×2)

備考 備考

「DESIGNART 2017」
公式サイト http://designart.jp/

文=安齋瑠納 kontakt(Runa Anzai)
撮影=五十嵐知樹(Tomoki Igarashi)
編集=神田春樹 kontakt(Haruki Kanda)

クライン ダイサム アーキテクツ インタビュー vol.2

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