松本恵奈さんがディレクションする「CLANE」が今年で8周年。初店舗として2016年にオープンした表参道ヒルズ店が、今年9月にリニューアルしました。そこで、松本さんご本人に、このタイミングで店舗をリニューアルした想いや、今後の展望をうかがいました。

【PROFILE】
松本恵奈/CLANE代表取締役兼クリエイティブディレクター
2015年2月にCLANEDESIGN株式会社(クラネデザイン)を設立。"オリジナルスタンダード"をコンセプトにしたブランド「CLANE(クラネ)」を設立。現在都内に3店舗、関西に1店舗出店している。
CLANEの、変わるもの、変わらないもの。
---- ブランド8周年を迎えた今のお気持ちは?
ブランド5周年を迎えた後の3年があっという間で、もう8年かという気持ちです。ブランドが始まって軌道に乗るまでの大変さと、コロナなど大きな情勢の変化があり色々な局面を乗り越えて今があります。お陰様でお客様も増え、チームも成熟していき、今とても良い状態で8年目を迎えられることが嬉しいなと思っています。
---- 8周年というタイミングで店舗のリニューアルを決めた理由は?
一番はお客様が過ごしていて心地よい空間づくりをしたかったので、老朽化も含めてリニューアル自体は数年前から考えていて、良きタイミングがあればと見計らっていました。
ブランドは変わらないけれど、私も歳や経験を重ねて今の気分にフィットした内装のお店にしたいという思いがありました。あと数年で10周年、会社の規模や状態なども含めて今がそのタイミングだなと決めました。

---- リニューアルした店舗のこだわりを教えてください。
白を基調としたエッジの効いた従来の店内から、ウッドやヘンプなど天然素材をベースにニュアンスカラーの石材をアクセントに取り入れる店内に変えることで、奥行きや温かみ、女性らしい柔らかさを表現しました。ブランドも年を重ねてきたので、モードな要素だけでなくナチュラルで自然体な雰囲気を織り交ぜたいな、と。居心地が良くて、今の自分にも合っている気がします。
---- CLANEというブランドも、変わっていくのでしょうか。
中身、本質は変わりません。私がブランドを立ち上げた理由でもあるのですが、今までプロデューサーが歳を重ねると洋服が変化していき、その変化によってずっとブランドを好きでいてくださるお客様が「いつかこのブランドはなくなってしまうのではないか」と不安に思ったり、実際に離れていく様子を見てきたので、ブランドは歳をとらない方が良いなと思っています。
CLANEの洋服づくりにはいつも商品の向こう側にはお客様がいて、着心地はもちろん、その人あっての洋服として心地よくフィットしてくれるモノづくりを目指しています。また、商品のクオリティに関しての追求も販売規模や商品数が増えた今も変わらず続けています。 "CLANEらしさ"を大切に、長く愛用してもらえるお洋服作りという気持ちは今までもこれからもずっと変わりません。
ただ、時代に沿った気持ち良いフィット感は大切だと思っています。それはPRだったり販売施策だったり、お客様に常に楽しんでもらえて、心地よくお買い物していただけるように新しいことにはチャレンジしていきたいと思っているのでそういったことへの挑戦や変化はどんどん取り入れています。

表参道ヒルズは、初心に帰れる場所。
---- 「表参道」という街は、松本さんにとってどんな場所ですか?
私の表参道のイメージはラグジュアリーで優雅な人たちが歩いている素敵な街。時の流れも少しゆったりとしたイメージです。ブランドの立ち上げから最初にオープンしたうちの1店舗が表参道ヒルズだったのもあり、ブランドの成長とともにずっと一緒にいる存在として初心にも帰れるとても大切な場所です。CLANEの店舗の中でも表参道ヒルズ店はゆったりとお洋服と向き合える心地よい場所として、これからもお客様との関係を繋いでいく場所にしていきたいです。
---- 店舗というリアルな場所を大切にされる一方で、最近はYouTubeでの発信にも力を入れていらっしゃいます。
YouTubeではあまり作らず、素のリアルな部分を発信することで、CLANEや私を知らない方の入り口にもなるようにと考えています。また写真では伝わりづらい空気感や中身の部分まで感じ取ってもらえたらと思っていて、私や私以外のスタッフの様子だったり、ブランドのモノづくりだったりと色々なものにフォーカスを当てて発信するようにしています。私だけでなく会社、そこで働く社員、洋服を好きになってもらえたら嬉しいなと思っています。

---- お仕事に子育てに、お忙しい日々。そんな中でのリフレッシュ方法と、美しさを保つ秘訣があれば教えてください。
どんなに忙しく家事や仕事をしていても、睡眠時間をしっかりとって、絶対にストレスと疲れは溜めないようにと心がけています。元々ストレスという言葉はあまり自分には無いような気がするのですが、その日の疲れはすぐマッサージで癒して、週末の友達家族や子供たちとの時間をしっかりとることが私のリフレッシュ方法です。結果、週末もフル稼働で動くことが多いのですが、楽しく仕事と育児ができています。
---- 最後に、松本さん個人としての、今後の展望をお聞かせください。
仕事も好きなことができていて、子育ても楽しくしています。20代前半の時には無かったまた新たなステージでのやりがいと楽しさを感じていて、これからも全力で頑張っていきたいと思っています。そしてブランド立ち上げから8年という今、たくさんのお客様に支えられてブランドがあると思っています。いつも居てくださるお客様を大切に、これからもたくさんの人にCLANEの商品を手に取っていただけるように、喜んでいただける服作りや、一緒に楽しみながらワクワクしていただける事を考え続けていきたいと思っています。楽しみにしていてください。
- 構成=黄孟志(Takeshi Koh)
- 撮影=藤村全輝(Masaki Fujimura)
FEATURE
VIEW ALLEVENT&TOPIC
VIEW ALL- 
      
         2025.10.27 2025.10.27HILLS ポイントキャンペーンヒルズポイントが5倍、ヒルズカードMastercard®でお支払いいただくとクレジットポイントが10%にUP! 
- 
      
         2025.10.22 2025.10.22CHRISTMAS HILLS 20255つのヒルズが連動して展開される「CHRISTMAS HILLS 2025」の特設WEBサイトはこちら。 
- 
      
         2025.10.28 2025.10.28OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS TREE 2025プリズムが輝き、光のリングが軽やかに踊るクリスマスツリーが登場 今年のクリスマスツリーのデザインは、光とテクノロジーによる独創的なインスタレーションや空間アートで国内外で高く評価を得ている光のアーティスト、松尾高弘氏が率いるアートスタジオ「EMISSION(エミッション)」が手掛けます。 テキスト --> 約1,000個のプリズムエレメントが空間を彩る 今回のツリーは、EMISSIONとして初のクリスマスツリー制作となり、得意とするプリズムアート作品の中で最大級のスケールとなる高さ約10メートルの作品となります。独自に開発した光学ポリカーボネート素材「Prism Ray®」を用いて構成され、約1,000個のプリズムエレメントによる多面体と光が、屈折と反射によって空間全体をプリズム光で彩ります。 Prism Ray®(イメージ) 大阪・関西万博でも話題の演出システムを導入 ツリーを囲むように設置されたリングには、松尾氏が独自に開発した空間アート装置「Kinetic Light Vision(K.L.V)」を導入。48個の球が光のリングを描くように音楽とシンクロして動き、プリズムツリーと一体となって新しい光の体験を生み出します。このK.L.Vは2025年大阪・関西万博の関西パビリオン・滋賀県ブースで初公開され、「日本空間デザイン賞2025」エンターテインメント空間部門の金賞を受賞するなど大きな注目を集めたもので、限られた来場者しか体験できなかった演出を表参道ヒルズでお楽しみいただけます。 --> 20分に一回の光と音の特別演出 --> ツリー本体は通常時、白一色のライティングで光の結晶のように洗練されたラグジュアリーな輝きを放ちます。20分に1回の特別演出では、カラフルなライティングに変化し、「光のリング」と音楽がシンクロして踊り出すようなアーティスティックな演出を実施します。音楽はサウンドデザイナー・黑瀧節也氏による制作で、先鋭的でありながらも幸福感や温かさを届ける演出が、訪れる人々に心躍るひとときをお届けします。 ■開催時間:20分ごとに音と光の特別演出(約2分間)を実施。※各日とも初回の演出は11:20~、最終回は22:20~※初日11月11日(火)は16:00より点灯予定 ●デザイナープロフィールTakahiro Matsuo 松尾 高弘 アーティスト・株式会社ルーセントデザイン代表・EMISSIONディレクター。1979年生まれ、福岡県出身。九州芸術工科大学大学院修了。自然界の現象や法則からインスピレーションを受ける繊細な光の表現と、イマジネーションによるエモーショナルな作品群によって、都市や商空間のパブリックアート、世界各国のエキシビション、ラグジュアリーブランドとのコラボレーションなど、国際的に活動している。2020年より、"Light Crystallized = 光の結晶化" をコンセプトとするブランド+アートスタジオ「EMISSION」を立ち上げ、プリズムアートによるインスタレーションやアートプロダクトのディレクションを行う。https://www.lucent-design.co.jp ●サウンドデザイナープロフィールSetsuya Kurotaki 黑瀧 節也 アーティスト・サウンドデザイナー。国内外ファッションショーのサウンドプロデュースや商業施設のサウンドブランディング、映像作品・公共空間・モビリティのサウンドデザインなど「音」を軸とした創造を幅広く社会実装し続けている。ミュージシャンとしても数多くのLIVEやレコーディングに参加、客演する他、さまざまな名義を使い分け、世界各地でパフォーマンスを行っている。 


 
         
        