建築デザイン
表参道ヒルズは、歴史ある表参道の景観と環境との調和を第一に考え、設計に建築家の安藤忠雄氏を起用しました。
地下空間を最大限効果的に活用することで建物本体の高さをケヤキ並木と同程度に抑えるとともに、積極的に屋上緑化を実施。人々の記憶に刻まれた景色を次の世代に継承したいという思いから、旧同潤会青山アパートを“同潤館”として再生しました。
また、本館中央の吹抜け空間を螺旋状に囲むように位置する“スパイラルスロープ”は、表参道の坂とほぼ同じ勾配を持ち、第二の表参道として街と施設をつなぐ役割を果たしています。
安藤忠雄氏コメント
関東大震災後、復興計画の一環として建設された同潤会アパートは、すぐれた集住計画で知られる貴重な建築だが、それ以上に重要なのは、アパートのつくり出す風景が、人々の心の風景となっていることだ。この風景をどのような形で〈残していくか〉が、今回の建替え計画の主題のひとつとなった。
現状のままでの修復は物理的、経済的に不可能であるが、都市の記憶をつなぐ手がかりとして、以下の2点を考えた。一つは、地下空間を最大限にいかし建物ヴォリュームの過半を埋設して、建物の高さをケヤキの並木と同限度に低く抑えること、もう一つは、表参道の穏やかな坂道をそのまま建物内のパブリックスペースとして取り入れること。建物は表参道の道なりに、約250メートルの連続したファサードをつくりだす。各フロアは穏やかな勾配の表参道から連続するスロープで構成され、都市空間に新しい公的空間を寄与する。また建物の屋上には、道なりのケヤキ並木とつながるような形で屋上植栽を考えている。目指すのは、表参道の同潤会アパートの、次の時代への『再生』である。
<安藤忠雄 プロフィール>
1941年大阪生まれ。独学で建築を学び、1969年に安藤忠雄建築研究所を設立。環境との関わりの中で新しい建築のあり方を提案し続けている。代表作に「六甲の集合住宅」「光の教会」「ピューリッツァー美術館」「地中美術館」など。イェール、コロンビア、ハーバード大学の客員教授歴任。97年より東京大学教授、03年より名誉教授、05年より特別栄誉教授。著書に「建築を語る」「連戦連敗」など。
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