昨年は"インスタ映え"スポットがいくつも誕生していた。建築ラッシュで多くのスカイクレイパーが施工中だが、一方で"古き良き"バンコクが注目を集めている。中華街のナーナー通りには古い商店や家屋を改造したギャラリーやバー、B&Bが立ち並ぶ。また、チャオプラヤー川沿いにはウェアハウスをモダンにリノベーションした商業施設「Warehouse 30」が誕生。ライフスタイルブランドやおしゃれコーヒーショップ、ナチュラルフードのスペシャリストが入居し賑わいをみせている。そして、その川向いにも中華系文化を打ち出したリノベ施設「Lhong 1919」(※写真3)が、11月初めにオープンしたばかり。しゃかりきコロンブスだった19世紀半ばに中国との貿易の中心だった場所で、廟を中心にした倉庫群が川を望むレストランや作家物を扱うギャラリーなどとして生まれ変わった。美しくリストアされた廟の前は、祈りを捧げる人と本日の1枚を撮るのに没頭する人でごった返す。そしてナイトタイムにはランタンに明かりが灯り、川沿いはライトアップされ、また違った"インスタ映え"を見せる。


※写真3. 中華系の歴史的建物を改装した複合施設「Lhong 1919」。
ふと、東京の中心にあるリノベ施設を考えた。表参道ヒルズの同潤館はまさに古き良き表参道の姿を感じられる数少ない場所。実はファッションでも古き良き時代を思い起こさせる"レトロ"トレンドが続いている。表参道ヒルズに登場したばかりの「Chloé」は、新クリエイティブディレクターのもとブランドの歴史を紐解いた。オフホワイトの春らしいカラーで軽やかなドレスに、マスキュリンなレザーブーツのミックス&マッチで現代のフェミニティを表現。お向かいの「VALENTINO」はお得意のロマンティックにビニールのジャケットやスポーティなパーカーなど、これまでになかったアクティブなコレクション。そしてそこに80年代グラマーの要素をプラスしていた。そう、18年春夏のファッションにはおったまげ〜(ちょい古?)な時代がカムバックするのだ。バブリーを経験した人も、そうでない人も楽しめそう!
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