アーティスト 清川あさみの個展「ADASTRIA 美女採集」by ASAMI KIYOKAWAが、表参道ヒルズのスペース オーにて、4月27日(金)~5月6日(日)のゴールデンウィークに合わせて開催されます。
今年で15周年を迎える「美女採集」は女優やモデル、ミュージシャンなど、社会で活躍する「輝きを放つ女性」を撮影し、その人の内面や本質を動植物が持つ習性に見立て、写真に刺繍をすることで"採集"するシリーズです。
清川氏のライフワークとも言える「美女採集」の展覧会を同会場で行うのは、実に6年ぶりとなります。今回の展覧会や制作に向けての想いについてのインタビューをお届けします。
---- 「美女採集」シリーズを始めて、今年で15年周年を迎えるそうですが、最初にスタートしたきっかけはどのようなことでしたか?
清川 : 19歳の時から読者モデルの仕事をしていたのですが、一見、華やかな世界に見えても、多くの女性たちが悩んでいたり、心に何かを抱えていたりする。自分も女性だからこそ、その内面が見え隠れする。女性という生き物の深層心理、それだけで十分アート作品になるのではないかと思ったのがきっかけでした。当時は、写真に糸で刺繍を施す作品をスタートさせたばかりで、写真を縫ってみると、その人の奥にある内面を表現できるような感覚が生まれ、人を採集し始めました。


---- シリーズ15周年の今回、どのような展示になるのでしょうか?
清川 : 「美女採集」を15年間続けてきた原点が、今だからこそ見えるかなと思っています。と同時に、今度、雑誌『SPRiNG』の6月号から「美+採集(ビサイシュウ)」の連載が始まります。多様性がある今の時代だからこそ、女性のみならず、生き方が魅力的だと思う人を対象に、と考えています。いわば「美女採集」のアップデート版です。その移り変わりの姿を見ていただきたい。具体的には、「美女採集」の最新作や、初公開のシリーズを含め、過去作品から最新作までの100点以上を一気にお見せします。
---- 最新作「美女採集」では、今もっとも気になる4名として、コムアイ(水曜日のカンパネラ)さん、菅原小春さん、ゆりやんレトリィバァさん、和田アキ子さんを"採集"されたそうですね。
清川 : 「美女採集」では、目に見えない「影」みたいなものをアート作品にしたいと思ってきました。その「影」がエネルギーになり、キャラクターとして誰にも負けない強さや個性を持った人たちは誰だろうと考えて、4名の方にお声をかけました。輝いている理由を知りたいので、基本的にポジティブな分析をしています。輝きの理由は人それぞれ違うのが面白くて、だからこそ、こんなに長く作品づくりが続いているのだと思います。
---- 年齢層も幅広く、個性的な彼女たちから、どんなインスピレーションを感じましたか?
清川 : コムアイさんは中性的なところがあり、ギリシャ神話で嫉妬のあまり殺害された美少年アドニスの血から咲いた花、アネモネに見立てました。アネモネの名前はギリシャ語の「風(anemos)」が由来で、コムアイさんの生き方は旅人のようで、愛を探している。だから創作活動をしているのかなと思ったのです。撮影のときは「(モデルに)徹します」と身を委ねてくれて、自由につくらせてもらいました。
菅原小春さんは、パプアニューギニアの国旗にも描かれている、求愛で翼を広げる姿が美しい、アカカザリフウチョウという鳥にたとえました。彼女は、何をしていてもつねに動いているので、つかまえるのが大変(笑)。今回、作品としてキャッチできたのは奇跡だと感じています。
ゆりやんさんは、多彩な才能があって、人間的にも繊細で、環境によって変化するから、カメレオンのなかでも、もっとも草食性といわれているエボシカメレオンを重ねました。大人気ですから、まずスケジュールが合ったのが奇跡(笑)。彼女はものごとをしっかりと理解しようとするタイプで、面白いか面白くないか、つねにお笑いのことを考えているプロフェッショナルでした。


美女採集『ゆりやんレトリィバァ×エボシカメレオン』『菅原小春×アカカザリフウチョウ』(いずれも新作)/ © AsamiKiyokawa
清川 : 和田アキ子さんは、50年以上にわたり芸能界の最先端を歩き、ときに氷河期のような厳しい時代も生き抜いてきた。地球の母のような母性を感じます。ダイナミックな存在感もあるけれども、女性的で繊細な部分が垣間見えるところに惹かれて、ケナガマンモスを選びました。撮影はめちゃくちゃ早くて、しかもお話が面白く、私の描いているイメージをしっかりと捉え、撮影に臨んでくださったことが伝わってきました。
撮影の様子は全部メイキングを撮っていて、会場でも放映するので、ぜひ見てみてください!
---- 今回は一般の方も採集されたとお聞きしました。
清川 : 女性向けのファッションカンパニー、アダストリアの1.5万人の従業員の中からオーディションで3人を選びました。コンセプトは同じで、いい意味で悩みがあったり、影を感じる人、そして変身を楽しんでくれそうな人を選びました。「美女採集」は作品が完成するまで、膨大な時間を費やします。一人一人に合った衣装をその場で作り、ディレクションや撮影、CGも自分で行い、撮影後の写真に刺繍を施す。本当にその人を好きにならないとできない。それぞれ素敵に変身できたと思いますね。「お見合い写真にしたいな」といって喜んでくれていたのが可愛かったです。
文=永峰 美佳(Mika Nagamine)
撮影=内田 大介(Daisuke Uchida)
編集=FASHION HEADLINE
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